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ハラスメントってなんだろう?

相変わらず事務所の方のお仕事はさっぱりな日々。

でも、メールでの労働相談はそれなりに頂いていて、ご相談者様からはそれなりに好評な日々。
私は、労働相談受けるのが大好きな社労士なので、どんな内容でもお気軽にメール相談待ってるよ。(メール相談に関しては基本無料だよ)

さて、今の世の中、色々な場面で「ハラスメント」という言葉が飛び交っている。
ご相談頂く中でも、ハラスメントのご相談が多い訳で、皆さん本当に困っているのだなぁ。と実感する日々。
確かに、私も社労士やる前は「これってイジメじゃん!」と思った出来事も多々あり、精神的に参った時期もあった。

しかし、色々事例や勉強をしていくと「ハラスメントに困っている」と言うより、「こんなことをされているけど、これってハラスメントでは?」と言う部分で悩んでいる人が多い。

そこで、私なりに「ハラスメント」って何なのか、考えてみることにする。
セクハラ・パワハラ・アルハラ・モラハラetc...
色々な種類のハラスメントがあるけれど、要は「されて不快に思ったかどうか」だよね。

。。。あれ。。。結論出ちゃった。。。?

いや、ここで終わらせるのもアレなので、もうちょっと考えてみよう。

例えばセクハラを例に考えてみよう。

「身体を触られる」「卑猥な言葉をかけられる」「性交渉を迫られる」等々

これらは、まぁ、明確にセクハラだよね。

「彼氏(彼女)はいるのか聞く」「飲酒の席で(女性と言う理由で)お酌をさせる」「今日は機嫌悪いね~アノ日なの?」

と、私より上の世代(50代以上?)が若い頃に何気なく行っていた言動。(身に覚えない?)
これらも立派なセクハラなんだよね。

今、それなりの地位・役職にいるような人々は、この辺困惑している事が多いと聞く。

その辺、悩んでいるおじさまの皆様。「時代は変わった」と胸に刻み込みましょう。
「セクハラ」と言う定義は、「相手を不快にさせる」と共に「相手の尊厳を傷つける」と言う事も含まれるんだ。
そして、その「尊厳(プライドって言った方が伝わるかな?)」の定義は時代によって大きく変わる。
おじさまの皆様は「お酌は女がするもんだろ!それで尊厳が傷付けられたとか、俺の若い頃はあり得ない!」と主張するのだけれど。。。

女性の人権が見直され、働き方も大きく変わっているこの世の中で、「俺の若い頃は~」が通じない事を理解しよう。

労働者は仕事をしに会社に来ているのであって、ホステスみたいにおじさまの皆様を喜ばせる為に会社に雇われている訳ではないのだ。
その辺り、よくよく反省しよう。

じゃあ、どうすれば良いか。

相手を尊重すること。これに尽きる。

更に解り易く言うと「自分が相手の立場で言われて嫌だと思う事は止めよう」となる。

逆に言うと、日頃から相手を尊重して接する事で、不用意な発言は少なくなるし、言われた方も余り気にしなくなるか、ちゃんと「それはちょっとセクハラでは?」とやんわり言い返したりしてくれる。

と私は思っている。異論等あれば是非お聞かせ頂ければありがたい。


。。。で、ここで終わらせないのが私なのである。

相談を受けていると、困った事に何でもかんでもすぐに「ハラスメントだ!」と言う労働者も多い。

労働者の方々もよく考えてみよう。

例として、

「職場で上司や同僚から、物凄く面倒くさそうに仕事上の指示を出された。私が何をしたというのだ!非常に傷ついた!これはハラスメントだ!」

と言うような事ってよくありそうな事なんだけど。。。

まず、一呼吸おいて考えてみよう。

上司や同僚も人間なのだから、その時たまたま疲れていたり、仕事上のストレスでイライラしてしまっている事もある。
タイミングが悪いと、相手もついつい言い方が雑になってしまう事もあるだろう。


1回や2回そんな事があったからと言って、それは「ハラスメント」と言えるのだろうか?

もちろん、そういう事をされて傷つくのは解るし、上司や同僚が悪いとは思う。
だけど、揚げ足を取るように何でも「ハラスメント」と言う事が、果たして良い事なのか?


なので、一呼吸おいて考えみよう。(大事な事なので2回言いました)

「今回はたまたま虫の居所が悪かったのかな?」と思って、様子を見てみるのも一つの方法だよ。

1回や2回だけの話なら、本当にタイミングが悪かったかもしれないよね。
もちろん、それが続くようなら真剣に対応を考える必要があるけど、お互い悪意がないなら案外あっさり改善される事もあるよ。

大事なのは、すぐに「これはハラスメントだ!イジメだ!」と決めつけないこと。相手も人間なのだから、「尊重」が大事だよ。

と言っても、反論もあるだろう。

なので、そういう事で困ったら、私が第三者目線で一緒に考えるので、相談してみてよ。そして、一緒に解決方法探ろう。
お互いの誤解であればめでたしめでたしだし、本当にハラスメントなら一緒に戦うよ。

そんな訳で、使用者側も労働者側も「ハラスメント」で悩む事が多いかもしれないけど、私は第三者の専門家として解決のお手伝いをするから、一人で悩まず是非相談してね。

。。。と華麗に宣伝して終わるよ。

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判例(裁判例)と労働相談

いやー、1年以上更新していないとは草生えるwww

。。。とか言ってちゃダメだよなぁ。。。

と言う事で、久々に更新。
久々なので、真面目な話を。

最近、社労士業界で熱い判例が、
「ハマキョウレックス事件」「長澤運輸事件」
だよね。

で、この判例なんだけど、ざっくり言うと
「正社員とその他社員の給与格差は違法なのか?」(ホントにざっくりね)
と言うのが論点。

そんでもって、なんでこの2つの事件が熱いかと言うと。。。
「合理的な理由なく、給与・手当等について、正社員とその他社員で差があるのは違法」(意訳)
と言う判決が出たんだよね。

まぁ、その辺は他の社労士やら弁護士やらの記事の方が詳しいから、そちらを読んでもらえれば。。。

今回、私が提供する話題は「判例(又は裁判例)と労働相談」なので、実際の労働相談の観点から、これらの判決を見てみる。

この件に限らずなんだけど、労働相談やってると
「今、こんな事で困ってるんだけど、ネットで判例調べると私の場合もこの判例に当てはまるから、会社と喧嘩したら勝てるよね!」
と言う相談がある。
(これは、事業主側からも言われる社労士も多いだろう)


うん。判例はその通りなんだけど、参考にしかならないんで真に受けないで欲しいんだ。

その辺説明すると、裁判ってまぁ、AさんがBさんを訴える。
双方が証拠を出し合って、裁判官が証拠調べをして、法や判例を元に判決を下す。
と言う事は理解してもらえるよね。

で、AさんもBさんもあなたではないよね?

裁判ってみんなが思っている程、機械的ではないんだよ。
Aさんの置かれた状況、Bさんの対応、その他諸々、裁判官がきちんと判断してるんだよね。

つまり、判決って(上の例で言うなら)AさんとBさんの状況に合わせた、その時だけの判決なので、仮に似たような事例があったとして、CさんとDさんが裁判したら同じ結果になるとは限らない。

ここ重要。
なので、判例が出たからってすぐに自分に当てはまると考えるのは大きな間違い。


じゃあ、判例って意味あるの?って話になるけど、判例の中には「法を読み解いた結果、そう判断した基準」が明示されるんだよね。

長いけど、ハマキョウレックスの判決文から抜粋するね。

<------------------------>
イ 次に,労働契約法20条は,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が,職務の内容等を考慮して不合理と認められるものであってはならないとしているところ,所論は,同条にいう「不合理と認められるもの」とは合理的でないものと同義であると解すべき旨をいう。
しかしながら,同条が「不合理と認められるものであってはならない」と規定していることに照らせば,同条は飽くまでも労働条件の相違が不合理と評価されるか否かを問題とするものと解することが文理に沿うものといえる。
また,同条は,職務の内容等が異なる場合であっても,その違いを考慮して両者の労働条件が均衡のとれたものであることを求める規定であるところ,両者の労働条件が均衡のとれたものであるか否かの判断に当たっては,労使間の交渉や使用者の経営判断を尊重すべき面があることも否定し難い。
したがって,同条にいう「不合理と認められるもの」とは,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が不合理であると評価することができるものであることをいうと解するのが相当である。
そして,両者の労働条件の相違が不合理であるか否かの判断は規範的評価を伴うものであるから,当該相違が不合理であるとの評価を基礎付ける事実については当該相違が同条に違反することを主張する者が,当該相違が不合理であるとの評価を
妨げる事実については当該相違が同条に違反することを争う者が,それぞれ主張立証責任を負うものと解される。

<------------------------>

判決文読み慣れてないと、何言ってるか解らないと思うけど、要約すると。
 ・労働契約法20条で言っている「不合理と認められるもの」とは,有期労働者と無期労働者との労働条件の違いが不合理であると評価できるかと言う事が論点。
 ・両者の労働条件が均衡のとれたものであるかどうか判断は,労使間の交渉や使用者の経営判断を尊重すべき面がある。
 ・両者の労働条件が均衡ではないと主張するなら、主張する側が証明責任を負う。

。。。あれ?ここだけ見ると労働者側に厳しくない?
とも言えるけど、まずここは裁判官が判決を下す際に重視したポイントを書いている。

その上で、以下のような判断をしている。
また長いけど抜粋。

<------------------------>
ウ 上記イで述べたところを踏まえて,本件諸手当のうち住宅手当及び皆勤手当に係る相違が職務の内容等を考慮して不合理と認められるものに当たるか否かについて検討する。
(ア) 本件では,契約社員である被上告人の労働条件と,被上告人と同じく上告人の彦根支店においてトラック運転手(乗務員)として勤務している正社員の労働条件との相違が労働契約法20条に違反するか否かが争われているところ,前記第1の2(6)の事実関係等に照らせば,両者の職務の内容に違いはないが,職務の内容及び配置の変更の範囲に関しては,正社員は,出向を含む全国規模の広域異動の可能性があるほか,等級役職制度が設けられており,職務遂行能力に見合う等級役職への格付けを通じて,将来,上告人の中核を担う人材として登用される可能性があるのに対し,契約社員は,就業場所の変更や出向は予定されておらず,将来,そのような人材として登用されることも予定されていないという違いがあるということができる。
(イ) 上告人においては,正社員に対してのみ所定の住宅手当を支給することとされている。この住宅手当は,従業員の住宅に要する費用を補助する趣旨で支給されるものと解されるところ,契約社員については就業場所の変更が予定されていないのに対し,正社員については,転居を伴う配転が予定されているため,契約社員と比較して住宅に要する費用が多額となり得る。
したがって,正社員に対して上記の住宅手当を支給する一方で,契約社員に対してこれを支給しないという労働条件の相違は,不合理であると評価することができるものとはいえないから,労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たらないと解するのが相当である。
(ウ) 上告人においては,正社員である乗務員に対してのみ,所定の皆勤手当を支給することとされている。この皆勤手当は,上告人が運送業務を円滑に進めるには実際に出勤するトラック運転手を一定数確保する必要があることから,皆勤を奨
励する趣旨で支給されるものであると解されるところ,上告人の乗務員については,契約社員と正社員の職務の内容は異ならないから,出勤する者を確保することの必要性については,職務の内容によって両者の間に差異が生ずるものではない。
また,上記の必要性は,当該労働者が将来転勤や出向をする可能性や,上告人の中核を担う人材として登用される可能性の有無といった事情により異なるとはいえない。
そして,本件労働契約及び本件契約社員就業規則によれば,契約社員については,上告人の業績と本人の勤務成績を考慮して昇給することがあるとされているが,昇給しないことが原則である上,皆勤の事実を考慮して昇給が行われたとの事情もうかがわれない。したがって,上告人の乗務員のうち正社員に対して上記の皆勤手当を支給する一方で,契約社員に対してこれを支給しないという労働条件の相違は,不合理であると評価することができるものであるから,労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たると解するのが相当である。
したがって,上告人の乗務員のうち正社員に対して上記の皆勤手当を支給する一方で,契約社員に対してこれを支給しないという労働条件の相違は,不合理であると評価することができるものであるから,労働契約法20条にいう不合理と認められるものに当たると解するのが相当である。

<------------------------>

ここで、原告と被告の事実や主張を元に、住宅手当と皆勤手当について、裁判官が前段でポイントとして挙げた「労働契約法第20条で言う不合理かどうか」を検討した結果を示している。
 ・住宅手当の不支給はこの場合は不合理とは言えない。(適法)
 ・皆勤手当の不支給はこの場合は不合理であると言える。(違法)

どう?解った?
。。。難しいよね。。。

つまり、判決そのものはあくまで「この場合」の話。
なので、一律「住宅手当の格差は適法」「皆勤手当の格差は違法」と言う事ではなく、
 ・「法律をどう解釈するか」を裁判官がポイントを定める。
    ↓
 ・「個々の事情」を精査する。
    ↓
 ・結果、法解釈のポイントを満たしているかどうかで、適法・違法を判断する。

と言う事。

社労士や弁護士が気にするのは、「裁判官の法解釈のポイント」と「個々の事情の中にある一般論」なんだよね。

で、それを元に、もし裁判になったときにポイントを押さえた就業規則や給与規定になっているか?なっていなければリスクだから、社長さん直しましょうよ!って商売する。

更に言うと、裁判にでもならないと意味がないと言う事。(判例・裁判例を元に、法律が変わる事もあるから、一概に「意味がない」訳では無いよ)

で、ここで本題に戻るけど、労働相談で「この判例、私に当てはまるよね!(だから同じくらいのお金貰えるよね!)」と相談されたら。

はっきり言って、知らんがな。
ってなる。

しらんがな



だって、個々の事情も分からないのに、判例だけ持ち出されても判断できない。
と言うか判断するのは、社労士でも弁護士でもなく裁判官だし。

労働相談をする上で大事な事は、
 ・自分が具体的にどんな事で困っているのか。
 ・それについて、メモや資料があるのか。
 ・その困りごとをどう解決したいのか。(一番重要)

なので、その辺をまとめてきて欲しい。


そうしたら、(一応)プロの私が、論点まとめて法律をベースに判例で補強する作業はするから。
で、あっせんにするなり、労働審判にするなり、裁判にするなり、あなたに一番負担が少なく、人生の次のステップへ進みやすい方法を一緒に考えるから。

労働者にとって一番大事なのは、人様の判例や賠償金額ではなく、

「自分が納得して人生の次のステップに進む事」

だからね。


その為のお手伝いをするのが私の仕事だから。
法律や判例なんて知らなくても、気軽に相談してね。(宣伝)

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プロフィール

福吉 郁

Author:福吉 郁
札幌で会社?勤めをしながら開業社労士をしています。
そして、艦これやら戦史やら歴史やら大好きなのです。
真面目に労働問題語ったり、艦これのイベント報告したり、適当な日々を書き連ねます。
艦これが終わったら?それはその時考えるよ。
各種ご相談歓迎。詳しくは事務所のホームページ見てね。(こっちは真面目に書いてるよ)

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ツイッターもやってるよ。あまりつぶやかないけど。。。

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